調停委員という人たちをご存知ですか?

 裁判官、検察官、弁護士は、素人さんでも皆さんご存知ですよね。裁判にどのようにかかわるのか、テレビの裁判ドラマでもお馴染みですから。

 でも、調停委員ってどういう人たちなのか、その名称から調停にかかわる人だなということは想像がつくと思いますけど、具体的に何をする人たちなのか、知らない人も多いと思います。

 しかし、離婚調停を申し立てたり、その相手方になって調停に参加すると、必ずお世話になる人たちです。しかも、かなり重要な人たちです。というのも、離婚調停は、ほぼこの人たちの采配によって進行していくからです。離婚調停では、原則として直接当事者同士が面と向かって話し合うことはなく、相手の言い分や考えを、この調停委員を通じて聴かされることになるからです。

 家庭裁判所に行って、調停室に入ると、ふたりのオジサン、オバサンが座って迎えてくれます。お爺さん、お婆さんの場合もあります(ちょっと言い過ぎですかね)。裁判所は、不公平にならないように、各調停に2人の調停委員を配属し、男性1名、女性1名にしているようです。

 しかも、法律の専門家が関与したほうがいいということもあって、2人の調停委員のうち、1人は弁護士資格を持っている人に担当させていると言われています。

 しかし、私の体験では、どう考えても2人とも法律の素人だろうと思われる調停委員の先生たちに遭遇したことが何度もあります。

 「どちらが弁護士なんですか!」なんて聴くと失礼なので、確かめたことはありませんが、今度、機会があったら訊いてみたいと思っています。

 先ほどもちょっと触れましたが、調停委員を通してこちらの言い分を相手に伝えたり、また、相手の言い分を教えてもらうので、ある意味、調停がどのようか空気に支配され展開していくかは、この人たち次第であると言っても過言ではありません。

 しかし、だからといって、彼ら(彼女ら)にへりくだる必要はありません。ちゃんとご自分の主張を通してもらってかまいません。調停がまとまらなかったからといって、自分に不利な判断が出されるわけではありませんから。