(2) 加害者が自動車に乗っていた場合
加害者が任意保険に加入していれば、前記のとおり保険会社に対して 直接請求することができるので、保険会社と損害賠償の交渉を続けて行けばよい、ということになるでしょう。
問題は、加害者が自賠責保険はあるけれども、任意保険に加入していない場合です。被害者は自賠法16条1項により、自賠責の保険会社に損害賠償額の支払い請求をすることができますが、加害者が免責によってその責任を免れてしまった場合の自賠法16条1項に基づく被害者請求権の位置付けが問題とされていました。