最近、加害者側や被害者側に対人・対物保険が付保されていなかった、という交通事故案件の相談を立て続けに受けています。
自動車保険の付保率は、全国平均で4分の3程度ですから、事故に巻き込まれてしまったとして、その相手方が損害保険に入っていないという場面、実は必ずしも少なくはないのが実態です(参考:https://www.sonpo.or.jp/archive/statistics/syumoku/pdf/index/kanyu_jidosha_ken.pdf)。
とはいえ、この数字は、本邦における全車両を分母とした割合。
保険非加入の車両は、タクシー会社や運輸業者などのものがほとんど。これらは、経営方針として、保険に加入してその保険料を負担するのではなく、仮に事故が生じたとしても、その損害は会社として負担することとしているケースがほとんどです。私事ながら、実は私も、学生時代に自動車にひかれたことがあります。その車両も営業車で、治療費等は保険ではなく全て加害者の勤務先会社が支払ってくれました。
したがって、本当に問題なのは、「個人で自動車を保有しており、特別な理由がないにもかかわらず任意保険に入っていないケース」です。