こんにちは。弁護士の井上真理です。
 離婚のご相談を受けていると、最初のうち、離婚に至る中で非常に重要な事実であって、自分に都合の悪い事実(自分の浮気、暴力等)をお話してくださらない方が多くいます。

 自分が悪いことをしたという事実は話しにくいものですし、初対面の弁護士に対して言いたくない気持ちはよくわかります。 その話について触れることなく、何も知らない弁護士を挟んで首尾よく離婚できれば、という都合のいい考えもどこかにあるのかもしれません。

 しかし、弁護士はご相談者様に聞いた事実をもとに主張や方針を決めていくので、重要な事実を知らずに方針を決めて事件処理をすすめてしまうことは、後から相手方からの指摘によって新しい事実が発覚した時にフォローしきれず、結果として非常に不利な流れになる可能性もあります。
 つまり、自分に都合の悪い事実を隠して事件を頼むと、結果としてご自身にとっても不利になってしまう可能性があるということです。

 弁護士はどのような事実があっても、そこからできる限りお客様の利益になるように、主張を組立て、方針を決定して事件の処理を進めていきます。
 弁護士に相談される際は、弁護士を信頼していただき、自分にとって有利な事実も、不利な事実も、できるだけさらけ出してくださると、適切な進め方ができると思います。

弁護士 井上真理