こんにちは。桜も咲いて春らしくなってきましたね。
本日は、前回に引き続き、証拠の収集についてお話したいと思います。
証拠は、もともと全て自分の手許にあれば、一番楽です。
しかし、紛争になる前は、まさか自分が離婚紛争の当事者になろうとは思いもよらないのですから、自分で写真を撮ったり、日記をつけたり、なんていう証拠作りを着々と進めるというのは困難です。
そこで、自分の手元にない証拠は、第三者からもらうとか、第三者から聞き取りをしたりすることが考えられます。
第三者から「物」としてもらえる場合はそれでよいです。
しかし、証拠は必ずしも「物」ではなく、第三者が見たこと、聞いたことという記憶も証拠になります。
そこで、第三者の記憶をどうやって証拠にするのかですが、訴訟では証人尋問が使えます。第三者が法廷に行って、見たこと、聞いたことを話すのです。
証人尋問を使わなくても、第三者の見たこと、聞いたことを証拠とする方法もあります。例えば、第三者に、「陳述書」という形で、見たこと、聞いたことを文章に書き起してもらいます。また、第三者から、見たこと聞いたことを聞きとって、聴取報告書を作る方法もあります。
最近、子どもに関する紛争を多く扱っているのですが、聴取報告書は、子どもが通っている学校や幼稚園などで、子どもの学校・園生活等について話を聞いた場合に、よく作ります。小学校や幼稚園は、子どもの両親の一方に肩入れするのは気が引けるので、一般的に、聴取に応じるのは消極的だと言われています。ですから、聴取する先の小学校や幼稚園とは、普段から円満な関係を築いておいた方が、「あの子のためなら」と小学校や幼稚園は協力的になってくれます。
子どものために頑張っている親御さんが普段から学校や幼稚園と連携を撮っている場合、学校や幼稚園はとても協力的です。自発的に、「証明書ならいつでも出してあげるから。」と言われたり、「こんな証明書を出してあげようか。」という申し出をしてくれることもあります。やはり、普段からの学校や幼稚園とコミュニケーションを保って、良い関係を築くのは大切だと気付きました。
証拠の作り方はいろいろありますが、信頼できる中立的な第三者を持って、連絡を密にしておくというのも大切なことではないでしょうか。