さて、前回のブログで鑑別所への入所時の様子を記載しましたが、今度は生活を見ていこうと思います。
まず、審判等で外出することがない1日から。起床は午前7時となり、その後から朝食までの間に点呼、居室清掃、洗面等を行います。施設によっては居室内を掃除機を使用して清掃を行わせているところもあると聞いています。掃除が終わると洗面をする他は座って読書等をして待っています。朝食が大体7時30分ころから始まり、8時には片付けに入ります。そこから課題や運動、面接等を行います。昼食は11時30分ころからです。午後からはVTR視聴を行う日もあります。夕食は16時30分からで、夜間はどの施設でも19時からテレビを見ることができるようですね。鑑別所のテレビ視聴は堅い教育番組ではなく、バラエティ番組なども見ることが出来るんですよ。ちなみにミュージックステーションはどの少年にも大人気でした。ただ、歌を口ずさむことはご法度です。
朝食後から少年に課題を渡して取り組ませるようにします。課題内容としては、貼絵や絵画、作文等になります。その他にも薬物や交通事犯のVTRを見て学習するものもあります。このVTR後に感想文を書かせるのですが、正直いい加減に書いている物が多いのが現状です。このように課題を単に渡してしまうと適当にやってしまう少年が多いので、必要な物品等を貸与する際に課題について細かな部分まで丁寧に説明しなければなりません。それでも適当にやってしまう少年が多いです・・・。
1日の生活の中での楽しみと言えば、平日に行う運動でしょうか。ただ、強制参加をさせることはなく、希望する少年のみ実施します。運動と言っても多様で、屋外で時間いっぱいランニングさせる職員がいれば、球技をさせる職員もいます。担当職員の好みによって実施する種目に違いがあります。少年もすぐに理解するのか運動の希望をとる際に、その日の担当職員を確認するようになります。まぁランニングだけだと誰もが嫌ですからね。雨の日等は屋内で卓球や筋トレを行います。
以上のような課題や運動等の場面を通して、職員は少年がどのように取り組んでいるのか、どんな表情をしているのかを見ています。これらを少年の改善更生のための資料とするために記録をする仕事を鑑別所の職員は行っています。
次回は課題の中身について書けたら書こうと思います。
元矯正職員