弁護士の仕事をしていると、刑務所に行って収監者と話をすることがあります。それは特段刑事事件に関係するものばかりだけではなく、人権救済の申し立てを弁護士会が受けた際にその対応の一環で刑務所を訪れる場合や、民事事件の依頼者がたまたま刑務所に入っている場合などもあります。
私も、宇都宮に来てから、何度か栃木刑務所に行ったことがあります。

ところで、栃木刑務所の門をくぐったところには小さな建物があり、中はちょっとした雑貨の販売所のようになっています。説明を見ると、栃木刑務所やその他の刑務所で作成された作業製品を販売しているとのことです。
懲役刑の場合には、刑務所において各種所定の作業を行なうこととなります。刑務作業についてはいつか誰かが触れてくれるでしょうから、ここで詳しくは取り上げませんが、その一環として物品の製作作業があり、出来上がった製品が対外販売されています。刑務作業品の中でも、公益法人矯正協会刑務作業協力事業部が原材料を提供し、製品を指定・製作しているもの(一般には、CAPIC製品として知られています。)は、結構知名度があるようです。

刑務作業品は、家具や雑貨、衣料品など様々な種類があり、意匠も他ではちょっと見ない気の利いたものが結構あります。また、高松刑務所の香川漆器、山口刑務所の萩焼や熊本刑務所のくまモングッズなど、地域色を反映した?製品も散見されます。函館少年刑務所のマル獄シリーズは、売店の方曰く「結構人気がありますよ。」とのことです。品質についても、検品の印が押されていますし、見た感じでもかなりよさそうです。

さて、これら刑務作業品ですが、刑務所に併設されている販売所(栃木と高松にはありました。)のほか、時折開かれる即売会でも購入が可能です。また、先述のCAPIC製品については、常設展示場が中野駅北側に少し行ったところにありますし、ネット通販もしているようです。
興味があればのぞいてみて、いいものがあれば購入してみるのもいいかもしれませんね。