ボクがアメリカで語学留学をしていたとき、アメリカで知り合った日本人の友人と、国際結婚について語り合ったことがあります。

 というのは、アメリカにも当然ですが、”いい女”はたくさんいて、「国際結婚も悪くないなあ…」と思ったことがあったからです。”いい女”なんて、世界中にいるんですよね。当たり前か…。

 ところで、その友人曰く、

 「国際結婚はむずかしいぞお。だって、文化が違うから…」

 文化?

 弁護士っていうのは、いやな商売ですねえ。こういうファジーなことを言われると、突っ込みたくなります。

 例えば、「ワタシの夫は外国人なんですが、頭も良く、優しくて、DVなんて絶対あり得ないし、ギャンブルもやらない。お酒で乱れることもありません。もちろん、浮気もしない、ワタシ一筋です。でも、彼と離婚したいんです。なぜかですって?文化が違うからですよ…」
などと言い出す女がいたら、その女はたぶんクレージーでしょ。

 どういうカップルが上手くいって、どういうカップルが破綻するのか。真理はもっと単純です。

 要するに、お互いの相手に対する要求(我が儘などの不当な要求も含みます)の質量と、それを受け止めるキャパの容量の相関関係で決まるのです。

 例えば、ボクのケースで言うと、女の我が儘とヒステリーに対しては免疫力がありますので、かなりの程度耐えられます。したがって、うちの女房が仮にすごい我が儘でヒステリーだったとしても(仮にですよ!仮に…)、それが原因で離婚することはないと思っています。つまり、ボクの場合、女のルックスに対する許容範囲はすっごく狭いんですけど、性格に対する許容範囲が広いんです。ほとんど無限大(なんのこっちゃ…)。

 でも、相手の要求を受け止める容量が小さいと、すぐに限界に達し、「こんな我が儘な女とやっていけるか!離婚だ!」となってしまいます。

 女性も同じです。例えば、仮にボクが浮気をして(仮にですよ!仮に…)、女房が「浮気なんて絶対に赦せない!離婚よ!」となれば、ホントに離婚になってしまいます。これもキャパの問題です。いや、別に浮気を赦せと言っているんじゃないですよ。例えばの話です(笑)。

 この「要求の質量とそれを受け止める容量」に比べたら、文化の違いなんて実に枝葉末節ですよ。
 弁護士は、こうやって分析力と洞察力を磨くんです。