朝倉敏景は、越前朝倉氏の5代目で、戦国時代に織田・徳川連動軍によって落城した、あの一乗谷城を築城した人です。

 朝倉敏景の家訓に、十七箇条というのがあります。

 全部紹介するのは大変なので、ボクの好きなやつをひとつ紹介します。


 ”家中諸奉公人のうち、たとえ不器量不調法に候とも、一心健固の輩には、別して愛隣を加へらる可く候。但し、懦弱の族たりといふとも、容儀押立出群の者は然る可からず。
 双方不足之輩は、介抱甚だ無益為る可き事。”


(訳)

 ”家中の奉公人のうち、たとえ無能であっても、その志が堅実な者に対しては慈悲をかけるべきである。臆病者であっても容姿が抜群に優れている者も同様である。
 心構えも外見も劣っている者は、世話をしても無意味である。”