こんにちは。交通事故のブログを書かせていただくのは、今回が初めてとなります。どうかよろしくお願いします。

 さて、最初に書くことは何にしようかと考えたのですが、物損絡みのテーマを取り上げることとしました。人損については他の弁護士の方々がすでに多く取り上げているため、自分で書くことのできるテーマを探すのが大変でしたので。それで、今回は、車両の時価について触れようと思います。

 車両の時価がどのくらいなのかということは、事故車の買替費用や経済的全損の判定の際に問題となります。そして、車両の時価については、特段の事情のない限り、事故当時の車両と「同一の車種・年式・型、同程度の使用状態・走行距離等の自動車を中古車市場において取得するに要する価格をいう」と判例は示しています(最判昭和49年4月15日民集28巻3号385頁)。

 では、上記判例の述べる「同一の車種~要する価格」は何を根拠に算定されるのでしょうか。中古車販売店の店頭の値札?G○oのような情報誌を持って行けばよい?いろいろ考え方はあるのでしょうが、一般的によくある方法としては、有限会社オートガイドのレッドブックや、日本自動車査定協会のイエローブックの記載価格を基にするものです。

 交通事故は件数が多すぎるためか、ほとんど定型的にといって差支えがないくらい、この方法が持ち出されているような気がします。(もっとも、絶対にレッドブック等によらなければならないというわけではありません。この点も、後日書いてみようと思います。)

 最近、またレッドブックを読む機会がありました。とりあえず、次回は、レッドブックとはどのようなものであるのかについて書いてみようと思います。