2 赤信号で交差点に進入した事例

(1)一般車両の場合

 一般車両が赤信号を無視して、青信号で進行してきた車両に衝突した場合、事故の類型ごとに過失割合を示している別冊判例タイムズ38号によれば、0:100とされています(【98図】参照)。
 車両は、信号機の表示する信号等に従わなければならず(法7条)、信号規制は、ほとんど絶対的なものであることから、青信号に従った車には、原則として過失はないこととされています。

(2)緊急自動車の場合

 一方で、緊急自動車が赤信号を直進して、青信号で進行してきた車両に衝突した場合、上記別冊判例タイムズ38号によれば、20:80とされています(【158図】参照)。
 つまり、青信号で進行してきた車両が8割悪いとされています。

 なぜ、上記のような違いが生じるのでしょうか。