2 相続放棄した者の義務
なお、相続の放棄をした者は、その相続に関しては、初めから相続人とならなかったものとみなされますが(民法939条)、相続の放棄をした者は、その放棄によって相続人となった者が相続財産の管理を始めることができるまで、自己の財産におけるのと同一の注意をもって、その財産の管理を継続しなければなりません(民法940条1項)。
これは自己の財産におけると同一の注意をもって、財産さんを管理する必要があります。したがって、相続放棄をしたからといって、直ちに相続財産から手を放してよいわけではなく、相続財産の価値が低下しないように最低限の管理はする必要があります。
3 まとめ
相続放棄をするにあたって、放棄をするまでに相続財産の扱いを間違えると思わぬところで相続放棄が許されない場合がありますので、相続放棄をお考えになった場合には、弁護士に相談するのがよいと思います。