こんにちは、弁護士法人ALG&Associates名古屋支部、弁護士の上辻遥です。
 今回のテーマは、「財産分与~マイホームの行方~」です。

「さて、やっとマイホームを買ったぞ、ローンはあと30年か、ますますがんばろう。」
「あなた、お話があるの、もうあなたの家庭を顧みない態度にはうんざりなの、離婚しましょう。」
「な・・なんだと!?」

~話し合いの末、二人は離婚して、お互い新たな人生のスタートを切ることにしました~

「すまなかったな、まあ離婚は仕方ない。ところでこの家はどうしようか。」
「あら、当然私が住むわよ、私だって仕事まだ見つかってなくて不安定だし、せめて家くらい。あ、ローンはお願いね。」
「なん・・だ・・・と・・?」

 離婚の際、マイホームのような共有不動産があると、財産分与は少々やっかいです。特に、不動産は大抵離婚時においてローンが残っています。ローンの支払はどうしていくのか、誰が住んで誰が出ていくか、どちらも住まずに売却するか、売却した場合の残債はどうするかという様々な問題が絡んでいるので難しい問題です。

 ローンが残っている場合、上記の妻の要求のように、夫がローンを支払い続けて、妻が住宅に住み続けるという処理もありうるところです。ただ・・、もう離婚して他人になる妻のために、自分が住んでもいない家のローンを支払い続けてくれる人は滅多にいません。もしローンの支払が滞れば、住宅は競売にかけられて結局妻の住む家がなくなってしまったということにもなりかねませんので、このような処理はおすすめしません。

 ではどういった処理が考えられるでしょうか。

① 当事者双方が住宅から出て行って売却し、残債を折半する、片方が負担する、売却して余剰が出れば折半する等

② 片方(妻)に住宅を分与し、分与された側(妻)がローンを支払う(住宅ローンの債務者を変更する)

③ ②の変形版として、住宅ローンの債務者(夫)は変更しないが、分与された側(妻)がローン相当額を債務者(夫)に支払うことで実質的に分与された側(妻)がローンを負担する形にする(履行引受といいます。)

④ 住宅ローンの債務者になっていない者(妻)が住宅から出ていき、債務者(夫)が住宅の分与を受け、従前通りローンを支払い続ける

こういった処理が主に考えられます。

 不動産の分与は難しい問題が多いですが、お話をじっくり伺って最適な方法を提案させていただきます。どうぞお気軽にご相談ください。

弁護士 上辻遥