1 探偵業者の数

 離婚を検討している人、または夫(妻)の浮気を疑っている人、もしかしたら探偵さんに浮気の調査を依頼しようかな、なんて悩んでませんか?

 知らない人もいるかもしれませんが、平成18年に探偵業者を取り締まるために、いわゆる探偵業法(正確には、「探偵業の業務の適性化に関する法律」といいます)が制定されました。

 探偵業を復興するための法律ではありません。

 探偵業の”業務の適正化”という表現からわかるように、あくまでも探偵業者を取り締まるための法律です。

 さて、参考文献としてはかなり古いのですが、この法律が施行された直後に出版された「探偵業法」という本が手元にあります。

 著書は、衆議院議員(当時)の葉梨康弘氏です。葉梨氏は、警察官僚出身の政治家です。

 この本によると、平成6年に探偵業者が2,348だったのに対し、その10年後の平成15年には、なんと5,110事業者に増えています。

 約10年で2倍になった計算です。

2 探偵業者増加の理由

 この探偵業者急増の理由について、葉梨氏は次のように分析しています。

 第1に、離婚の数が増えたこと。厚生労働省の調査によれば、平成15年度の離婚件数は、これもすごくて、283,854件だそうです。
 ちなみに、平成2年は157,608件だったということで、こちらも確実に増えています。

 ところで、平成16年に警察庁が行った調査によると、探偵業者の業務のほとんどが”浮気調査”だということで、離婚の増加と探偵業者の増加との間には、強い相関関係がありそうです。

 そして、第2の理由は、「家出」の増加だそうです。
 警察庁の調べでは、平成15年度だけで、101,855件の家出の届出があったそうです。これが、浮気調査に加えて、探偵業の市場を広げているようです。

 第3の理由は、これは私たち弁護士の仕事とも深く関係するのですが、日本の社会が急速に訴訟社会となっている点です。

 世の中が訴訟社会化すれば、その分、夫婦間のトラブルも増え、浮気調査の依頼も増えると思います。