結婚の際に名字を変えた方は、離婚をすると当然に元の名字に戻ることになります。

 離婚しても結婚していたときの名字を名乗りたい場合には、離婚した日から3ヶ月以内に役所に届出をすれば可能となります(ちなみに、3ヶ月経過した後に結婚していたときの名字を名乗りたいと思っても、家庭裁判所の許可が必要で、しかも「やむを得ない事由」が必要となってしまうので、お気を付け下さい。)

 協議で離婚する場合には、離婚届を提出する際に婚氏続称の届出をすることが多いのではないかと思います。調停や裁判で離婚する場合も戸籍の問題があり、離婚が成立したことを役所に届ける必要があるので、この際に婚氏続称の届出をすることになると思います。ただ、調停や裁判では離婚を求めた方が届出をすることが多いと思いますので、結婚の際に名字を変えていない方が離婚を求めた場合、離婚の届出の際に婚氏続称の届出ができないことになってしまいます。

 先日、旦那さんから離婚を求めた離婚調停で裁判官が奥さんの名字の問題に配慮して、離婚成立の際に、奥さんは離婚後も今までの名字を名乗りつづけることもできるので、名字の選択をするために奥さんが離婚の届出をするという内容で調停をまとめることでいいですかと旦那さんと奥さんに尋ねました。

 すると、奥さんは離婚の届出を自分がするということに応じたのですが、「でも、離婚した後にこんなやつの名字名乗りつづけるなんて絶対にないけどねっ!」と捨て台詞を吐いたのです。

 離婚調停を申し立てられた奥さんは、旦那さんに対して非常に怒っており、調停中も慰謝料を払ってくれないと離婚しないという姿勢を貫いて、旦那さんからしっかりとお金を払ってもらうことになりました。私は、旦那さんからお金をとって、捨て台詞もはいた奥さんを見て、やっぱり女性は怖いな~と思ってしまいました…

弁護士 竹若暢彦