1 選挙結果

 こんにちわ、弁護士の金崎です。

 日弁連の会長選挙については、以前にもこの弁護士ブログで取り上げましたが、金曜日、投票日だったんです。

 私も投票してきました。

 誰に投票したかですか?
 私は山本先生です。まあ、私自身、東京弁護士会の法友会という会派に所属していることもありますし、また、宇都宮先生が当選した場合の不安も少なからずあるからです。

 確かに、宇都宮先生が立候補したのは法曹界にとってある種の変革とも言え興味深いのは事実なんですが、弁護士会選挙の場合、どういうわけか派閥が擁立した候補者のほうが改革派で、派閥選挙に一石を投じた無派閥の候補者のほうが保守派なんです。

 宇都宮先生もそうですよ。合格者削減を積極的に推進しようというお考えですから。具体的には、年間合格者を1500人程度にとどめるべきだというご主張です。

 また、今回の選挙の争点にはなっておりませんが、広告活動を行っている法律事務所ないし弁護士に対して、宇都宮先生はかなり批判的です。宇都宮先生に言わせると、広告活動をやっている事務所は全部悪い事務所という意見のようです。極端ですよね。

 しかし、毎月日弁連から発行される「自由と正義」に懲戒処分者の氏名と懲戒理由が掲載されるのですが、そのほとんどが広告活動をしていない弁護士ですよ。だいたい1人で細々とやっている先生が、ずさんな仕事の管理をして、依頼者の債権が時効になっちゃったり、国選の刑事事件で全く接見に行かなかったり…。仕事をさぼっていたことを依頼者に言えないので嘘の報告をした弁護士も懲戒されていましたよ。
 法曹界にも自由化の嵐が吹き、数年前に弁護士の広告活動が原則解禁となったわけです。その結果、弁護士も営業努力(笑)ができるようになりました。国民も自分で弁護士を選べるようになりました。

 ところが、もし、宇都宮先生が日弁連の会長なんかになられたら、昔の時代のように広告活動ができない時代に逆戻りするのではないか、と思うわけです。今回の選挙の争点にはなぜかなっていないのですが、地方の弁護士会からは、広告活動を大規模にやっている東京の弁護士の広告活動を規制するように求めているんです。
 もし広告活動が大きく規制されたら、昔のように、弁護士会の法律相談を通じて会員弁護士に平等に仕事を配点していく制度に乗っからないと集客ができなくなります。
 この仕組みだと、依頼者は自分で弁護士を選べません。弁護士会による法律相談では、相談担当者の弁護士が予め割り振られているからです。

2 初めての再投票

 選挙結果は、驚いたことに引き分け…。初めての再投票になるそうです。
 とはいっても、山本先生と宇都宮先生の得票数が同数だったわけではありません。

 土曜日の日経新聞朝刊によると、山本先生は9525票、宇都宮先生は8555票だったそうですよ。

 私も知らなかったのですが、日弁連の会長選挙では、得票数だけではなく、全国52の弁護士会のうち、3分の1以上の単位弁護士会で最多票を獲得しなければならないそうなんです。そうすると、全国の弁護士会のうち、18会で最多票を取らないといけません。

 しかし、山本先生が最多票を取れたのは、わずかに9会…。何と、宇都宮先生は、42会ですよ。ものすごい差です。
 これは何を意味するかと言うと、山本先生は弁護士人口が多い大都市部で勝利できたけど、宇都宮先生は地方の弁護士会の圧倒的支持を得たと解釈できます。

 都市と地方の対立が浮き彫りになりました!

 山本先生、地方で逆転できるんですかね。

 私も再投票に赴くつもりですが、山本先生には頑張っていただきたいと思います。