1 企業再生支援機構の事業方針
政府は、2009年9月に、中堅・中小企業の再生支援を目的とする「企業再生支援機構」を立ち上げる予定です。
企業再建のための資金は、再生機構が金融機関から借り入れ、政府がその返済を保証するというスキームのようです。
その主な事業方針は、以下の通りです(2009年8月8日日経新聞朝刊を参照)
(1)再生機構は、出資または融資を通じて、対象企業を支援する。
(2)再建のための人材も派遣することがある。
(3)再生機構は、支援先企業の取引先金融機関から、支援先企業に対する債権を買い取る。
(4)不採算事業の整理などで3年以内の再生を目標にする。
(5)新たなスポンサーに保有株を売却等を行う。
(6)支援先企業が債務免除を受けた場合には、資産の評価損と相殺して、免除益課税を軽減できるようにする。
(7)支援先企業の取引先金融機関が支援先企業に対して債務免除を行った場合には、その損失分を無税償却できるようにする。
(8)支援前に「要管理先」だった対象企業の金融機関格付けを、支援後には「要注意先」に引き上げることを認める。
(9)支援先企業の取引先金融機関は、債権を持ち続けても、貸倒引当率を下げることができる。
などなど…。
2 支援先企業の選定
支援先企業の選定は、専門家で構成される「企業再生支援委員会」が行います。
支援を受けるためには、支援機構に「再生計画」を提出することが義務付けられています。
支援の条件は、3年以内に再生の見込みがある企業です。