多くの人は、犯罪を繰り返しながら生きていこうとは考えないでしょう。人間、真っ当に生きることができれば何よりです。しかし、世の中、そうはいかないこともあります。犯罪行為についても、諸々の事情でそれを繰り返してしまう者は少なからずいます。犯罪を繰り返してしまうというのは、特に薬物と性犯罪でよく聞きます。
弁護人として依頼を受けたとき、「初めてじゃないんです。またやってしまいました。」という言葉を聞くことはままあります。なぜ繰り返してしまうのでしょうか。
今後は繰り返させるべきでないとの思いは、弁護人として普通に持ちます。それで、「何故そうなるの。」を聞くこととなりますが、個人的には、「前の件の時に、反省すると言って、その後なんとなく自分は大丈夫だと思っていた。」というような具体的行動の表れない経緯を聞くことが多いと感じます。
やはり、更生しようと思うのなら具体的な行動・努力を欠くべきではないのです。
具体的努力として何をするかは、人や事案によって色々と考えられるでしょう。第三者の力を借りる(専門家による治療やカウンセリングなど)、犯罪につながる契機を断つ(悪友との断交、PCの処分など)、社会的身分を身につける(職業訓練、就職など)といったことがありますか。
自分で更生の努力を払えないのであれば、強制的に矯正(つまり服役)が相当と判断される可能性は高くなるでしょう。