こんにちは。先週末は全国的に大雪で交通事故も多発したのではないかと心配されます。もしも事故に遭ってしまったときにと、自賠責保険以外に任意保険に加入されている人は多いと思います。そこで今回も、少し自動車保険のお話をしたいと思います。

 任意保険の保険料は、等級に応じて決まってくることはご存知の方が多いと思います。自動車事故に遭遇し保険を使ってしまうとこの「等級」が下がって保険料が上がってしまうのではないかと心配され、保険を使うのを躊躇されることも考えられます。

 しかし、保険を使って等級が下がる場合と変わらない場合があるのです。

 保険を使っても「等級」に影響がない場合とは、どんな場合でしょうか。

 例えば、前回のブログでお話させていただきました「ファミリーバイク特約事故」の場合は、保険を使っても等級が下がりません。また、「人身傷害補償保険事故」、「搭乗者傷害保険事故」、「弁護士費用特約事故」の場合にも「等級」は変わりません。

 「人身傷害補償保険」というのは、自動車に搭乗中の人が、自動車事故により死亡したり、傷害や後遺障害を被ったりした場合に保険金が支払われるというものです。被害事故であれば相手方より治療費や慰謝料が、事故によるけがのために仕事を休んだ場合には休業損害が支払われますが、ご自身にも過失がある場合(相手から全面的な保障が受けられない場合)にこの保険が有用です。

 「搭乗者傷害保険」は、大きく分けて保険金額×入院・通院にかかった日数分の金額が支払われる「日数払い」と、怪我をした部位ごとに決められた金額が支払われる「部位症状別払い」の支払い方法があります。この保険は、ご自身の過失の有無にかかわらず当該契約自動車に「搭乗中」という要件によって支払いを受けることができます。

 「搭乗者傷害保険」の支払いは、当該契約自動車に「搭乗中」の事故に限られますが、「人身傷害補償保険」では、契約の自動車以外の自動車に搭乗中の自動車事故により死傷した場合や歩行中に自動車事故により死傷した場合にも支払われます。

 そして、あまり知られていないと思われますが「弁護士費用特約」を使ったときも、等級は下がりません。

 次回は、この「弁護士費用特約」について詳しくお話したいと思います。