１　はじめに

　こんにちは、弁護士の辻です。
　例えば、後遺障害等級認定申請をしたけれども、認定結果に不満がある場合などに、異議申立をしますか？などと保険会社から問われることがあるかと思います。
　ただ、誰に、どうやって、どんなことについて、異議を申立てられるのか、よくわからないという方も多いかと思われます。そこで、今日は、異議申立について、簡単にお話しします。

２　誰に対して異議申立てるのか

　これは、自賠責保険に対して行うものです。
　例えば、事前認定で後遺障害等級認定申請を行った場合には、加害者加入の任意保険会社から、異議を申立てるかどうかを確認されると思いますが、あくまでも異議を申立てる相手は、自賠責保険です。

３　どうやって異議を申立てるのか

　基本的には、自賠責保険会社の判断・認定が不当であるとする理由を記載した異議申立書と、追加資料（追加の診断書や、検査書類等）を、被害者請求であれば自賠責保険に対して直接提出して、事前認定であれば、加害者加入の任意保険会社に対して提出して、行うことになります。

４　どんなことについて異議を申立てることができるのか

　メジャーなところでは、後遺障害等級認定に対する異議申立ですが、その他にも自賠責保険の判断に対して異議を申し立てることができます。
　例えば、後遺障害等級のほか、有責・無責の判断（運行供用者責任の有無などそもそもの保険金支払義務の存否）、重過失減額の有無の判断、事故との因果関係の存否の判断などに対しても、異議を申立てられます。

５　おわりに

　被害者の方が、ご自身で保険会社相手に示談交渉を行うことも、もちろん大変だと思いますが、ご自身で自賠責保険に対する異議申立を行うことも同様に、またはそれ以上に大変だと思います。
　弊所では、異議申立に関してもご依頼を受け付けておりますので、自賠責保険の判断に疑問があるという方は、是非一度ご相談ください。