1.ご相談内容

 「亡くなった父と一緒に父所有の家に住んでいましたが、他の相続人から出ていけ、もしくは、住んでいる間の賃料を支払うように言われています。出ていったり、または、賃料を支払わないと住んではいけないのでしょうか。なお、私も父の相続人の一人です。」

2.回答

 ある相続人が被相続人名義の建物に住んでいた場合、他の相続人から「その家を売って、相続分の金を払え。」「無理なら、家を引き渡すなり家賃を払うなりしろ。」等と言われることがあります。しかし、被相続人の生前から同居していた相続人は、原則として、遺産分割が終了するまでの間、無償で建物に住むことができるとする判例(最判平成8年12月17日)があります。

3.注意

 ただ、この判例は、あくまで、被相続人と同居相続人の間に、同居相続人を住まわせてもよいという意思があったことを根拠にしているため、被相続人が他の相続人に対して住居を遺贈する意思があった場合(遺言書等があった場合)には、被相続人死亡後には、無償で住むことはできない可能性が高いので、注意が必要です。

4.弁護士を使うメリット

 他の相続人の方に上記のような知識をお持ちの方は稀で、このような判例の存在を主張しても取り合ってくれないことも多いので、弁護士を使って交渉する必要性は実際上高いと思われます。
 当事務所には、相続・事業承継に関する問題を多数扱っている弁護士がおりますので、お気軽にご相談下さい。
 当事務所の横浜支部は、横浜駅きた東口Aから徒歩7分のところにあります。横浜支部までの道順が分からない場合ご案内致しますので、お気軽にお問い合わせ頂ければと思います。

弁護士 森 惇一