弁護士をしていて日々感じるものの一つに、「世の中はお金の紛争であふれているな」という感慨があります。お金のトラブルというものは、多くの人にとって人生一度は遭遇しうるものといえるでしょう。

また、お金のことで負った責任というのは、責任の中でもきっちりかっちり回収の図られるものであります。そのため、お金についてどのような紛争が生じえて、お金のことで注意しないとどのような責任をしょわされることになりうるのかということは、知っておいて損にはなりません。
前置きが長くなりましたが、今回から保証について極々簡単に触れてみようと思います。

保証というのは、債務者本人が債権者に対して債務の弁済を行なえなかったときに、保証人が代わって弁済をするという制度です。本人に代わって責任を果たす人物を用意し、それをもって担保とするもので、人的担保と分類されます。

保証と聞くと、一般的には何やら危険な響きが感じられるのではないかと思われます。「親が事業で失敗して、多額の借金を負ってしまう羽目になった。」、「親友の保証人になってやったところ、そいつが夜逃げをして、自分が借金取りに追われることになった。」、このような地方局午後のドラマ的というか、V○ネマ的というか、そのような感じの響き。
大体、このような感じでとらえられている「おっかない保証」というのは、次のような単語と関連性があるのではないかと思います。すなわち、「個人保証」、「信用保証(根保証)」、「連帯保証」。

次回以降、機会をみてこれらをみてみようと思います。とりあえず、「知りもせず、調べもせず、考えもせず保証人の判をつくべきではないだろう。」とは思います。