こんにちは。
 今回は、労働者派遣法の改正についてお話ししたいと思います。労働者派遣法は、正式名称としては、「労働者派遣事業の適正な運営の確保及び派遣労働者の保護に関する法律」と言います。改正前は、「労働者派遣事業の適正な運営及び派遣労働者の就業条件の整備等に関する法律」とされており、改正により、派遣労働者の地位・待遇の向上、安定を図っています。

 注意が必要なのは、派遣元だけでなく、派遣先にも義務や規制が課せられているということであって、多くの企業にとって関係のある改正であるということです。

 改正内容は多岐にわたり、大きく分類すると、①事業規制の強化、②派遣労働者の待遇の改善、③違法派遣に対する対応の3つに分類されます。このうち、①及び②については、すでに平成24年10月1日より施行されており、③については平成27年10月1日より施行されることになります。

① 事業規制の強化としては、主に3つの規制があり、日雇い派遣の原則禁止、グループ企業派遣の8割規制、離職後1年以内の労働者を派遣労働者として受け入れることの禁止、が新設されました。

② 派遣労働者の待遇改善としては主に5つあり、一定の有期雇用の派遣労働者を無期雇用化する努力義務、派遣先労働者との均等待遇配慮義務、マージン率等の情報公開義務、派遣料金額の明示義務、中途解除の場合の雇用安定措置義務、が新設されました。

③ 違法派遣に対する対応としては、違法派遣であることを知りながら受け入れた派遣先に対する派遣労働者の直接雇用義務、違法派遣に対する派遣元の労働派遣事業の許可等の欠格事由厳格化、が挙げられます。

 このように、労働者派遣法改正には多岐にわたる改正があり、派遣元企業のみならず、派遣先企業も、十分に理解したうえで対応する必要があります。

弁護士 中村 圭佑