弁護士  金 崎 浩 之


 2009年11月17日、スタンダード&プアーズ(S&P)が、武富士の格付けをBマイナスからCCに下げたことは、以前、このブログにも書きました。

 CCというと、デフォルトの一歩手前の格付けです。もうこの段階で投資不適格と評価できます。

 ところが、その後もさらに展開がありました。先月の格下げから1ヶ月足らずの2009年12月15日(昨日ですよ)、S&Pは、武富士の格付けをCCからさらにSDというレベルまで引き下げました。
 SDというと、選択的債務不履行のレベルですから、武富士の現状はフォルトが発生する段階にあることになります。

 S&Pが先月に引き続き、武富士の格付けを下げた背景は、武富士が12月14日、転換社債について一部減免や返済猶予を意味する条件変更を行ったことにあるようです。一部減免や返済猶予を行うということは、要するに約定取通りに債務を返済できないことを意味していますから、まさにデフォルト(債務不履行)のレベルにあることを物語っていますよね。

 ところで、今回の条件変更を踏まえて、S&Pはさらなる格下げを行ったわけですが、もしかすると、今度は、格付けが上がる可能性もあるようです。
 というのは、確かに転換社債の条件変更は、武富士にとってマイナス要因ではありますが、その結果、武富士の財務体質が改善することも同時に意味していますので、その点はプラスに評価できるからです。おもしろいですね。物事には二面性がありますね。
 S&Pは、この点を考慮に入れて、本日(16日)、武富士の格付けを新たに設定するようです。
 今後も武富士の動向には目が離せません。