こんにちわ。長谷川です。

 なんだか、突然、寒くなってきましたね。
 区切りが良いから(?)11月に入るまではコートを出したくないんですが、最近、「出そうか、出すまいか」悩む日が増えました。

ご時世なのか、はたまた季節柄なのか(?)、経費削減やらリストラやら、あまり楽しい(景気の良い)話題がありません。
 特に中小企業の皆様には、経費削減やら新規業務開拓やら資金繰りやら、日々、過酷な状況にいらっしゃるのではないかとご心痛を察し申し上げます。
 資金繰りの話が出るとき、よく、皆様、目先の支払いや取引先への債務については、色々と資金繰りを検討し悩まれていらっしゃるのですが、以外と後回しになっているなあと感じるものがあります。

税金です。

 税金って、当たり前ですけど、どんな会社にも必ずついてまわるものです。
 そして資金繰りを考える際に、税金を後回しにしてしまう会社さんをよく見受けます。

 確かに税金って、払っても『当たり前』で感謝されるわけでもなければ、会社の取引先確保を保証してくれるわけでもないですから、資金繰りに切羽詰まっているときに後回しにしてしまいたいという心情はよく理解できます。
 でもこれって本当に会社にとって「あり」な結論なのでしょうか?

 はい、勿論、×です。

 というか私としては、まず、税金から払って下さいとお勧めしたいです。

 何がなくてもまず、税金だけは滞納しないで下さいと申し上げたいくらいです。

税金を滞納すると困る理由…

1 手持ち資金に詰まり借り入れ等で対応しなければならなくなった時にも、税金滞納が生じていると資金を貸してくれる金融機関が極めて少なくなる。(資金繰りが極めて制限される!)
2 延滞金がつく。(原則7.3%、2ヶ月目以降14.6%)=銀行の借入金利より高い!
3 どのような状態でも免責されない=遅かれ早かれ払うしか選択肢はない。
4 滞納してしても、リスケジュールが基本的に難しい。(「とりあえず延滞金だけ」とか、1年度をまたぐような長期の返済期間をくむといった交渉が難しい。=資金繰り計画を著しく圧迫する!)
5 たとえば会社の再生中といった状況であっても、差し押さえられる資産があれば(それが営業継続に必要不可欠な資産であっても)容赦なく差押えされる=せっかく会社の再生を図るべく努力してきても、営業継続に不可欠な資産を差し押さえたら、普通、会社はダメになってしまいますよね。

 …思いつくままざっと挙げても、すぐにこれだけ挙がります。

 つまり、会社の存続を前提にする限り、「払う」という選択肢しかあり得ないんです。
 確かに税金を払って取引先への支払いが回らなくなったら、本末転倒な気がしなくもないでしょう。顔が見えない税務署相手に払うより、長年のお付き合いがある取引先に支払を優先したいのも全く当然です。

 でも。でも。
 会社を存続させるなら、絶対に、税金だけは滞納しないで下さいね。
 会社の未来が飛んでしまいますから・・・。

 …なんか暗い話題になってしまいましたね。(秋だから?)
 次回は明るい話ができると良いなあ。。。

 おしまい

弁護士 長谷川 桃