日経新聞社と日経HRが共同で、今年の8月に、20歳から40歳代のビジネスマンを対象に、「国内のビジネス・スクールでMBAの講義を受けてみたい」かどうか調査したそうです。

 その調査結果の記事が2009年10月22日付けの日経新聞(朝刊)に出ていたので、ここに紹介したいと思います。なお、ここで対象となっているのは、あくまでも「国内MBA」であって、アメリカなどのビジネススクールへの留学は含んでいません。

 さて、先の質問に対する回答結果は次の通りだったそうです。

受けてみたい……13.9%
どちらかといえば受けてみたい……34.6%

 この両方をあわせると、48.5%のビジネスマンが国内ビジネススクールでMBAの講義を受けてみることに関心があることを示しています。
 しかし、その関心度合いの温度差を見ると、「受けてみたい」と答えた人は13.9%にとどまり、「どちらかといえば受けてみたい」と答えた人が34.6%にも及んでいることから、その関心度は必ずしも積極的なものではなさそうです。
 多くの日本の大学がMBAプログラムを設置していることから、おそらく職場の周りにも一定数MBAに通う同僚がいると思います。そんな雰囲気の中で、何となく興味があるということなんでしょうね。

 ちなみに、先の調査では、どこのビジネス・スクールに通いたいかも調査しており、その結果は以下の通りです。

東日本西日本
1位慶應義塾(経営管理研究科)神戸大(経営学研究科)
2位青山学院(国際マネジメント)九州大(経済学部)
産能大(総合マネジメント)
早稲田大(商学研究科)
3位京都大(経営管理教育部)

 従来MBAというと、海外留学が主流でしたが、これはどちらかというと「ハクをつける」といったイメージがあります。
 バブルの時代に、多くの日本の大企業が職員を海外のビジネススクールに派遣留学させました。どこまで業務に活かせるのか疑問はあるものの、アメリカの有名ビジネススクールのMBAを取得することは学歴としてかなり立派なわけですよ。

 これに対して、国内ビジネススクールがビジネスマンの「ハクづけ」になるのかは未知数です。おそらく、肩書きとしては海外のビジネススクールに比べて見劣りするのかもしれません。
 でも、「名より実を取る」ビジネスマンにとっては、国内ビジネススクールで十分だと思います。留学だと仕事を中断して学生生活どっぷりになってしまいますから。
 今後、国内のビジネススクールがどのように発展・展開していくのか分かりませんが、単なるハクづけではなく、経営の現場に活かせる生きた経営学を身につけていただきたいですね。