1 事務所規模別の弁護士の割合

 2008年3月現在で、日本全国の弁護士総数は、2万5041人です。
 ところで、法律事務所の規模は様々で、弁護士が1人だけで業務を行っている事務所もあれば、所属弁護士が100人を超える事務所もあります。では、規模別に弁護士の割合を見てみましょう。
 以下では、「週刊ダイヤモンド」(2009年8月29日発行、第97巻34号)の特集記事「弁護士大激変」の47頁に掲載されている図を参考にして整理してみました。なお、同紙の規模別弁護士人数を参考にして、パーセントは私が算出しました。

1人事務所          7960人   31.78%
2人事務所          3630人   14.49%
3~5人事務所       5606人   22.38%
6人~10人事務所     3097人   12.36%
11人~20人事務所    1766人    7.05%
21人~30人事務所     620人    2.47%
31人~50人事務所     662人    2.64%
51人~100人事務所    369人    1.47%
101人以上事務所     1331人    5.31%

2 分析

 上の数値から言えることは、まず日本全国の弁護士の3割以上が1人で業務をしているということです。
 1人で細々とやっているわけですから、大きな事件や難易度の高い複雑な事件を処理するのは困難でしょう。事務所としての仕事の生産性も高いとは思えません。
 しかし、3割以上の弁護士が個人商店ないし零細事務所なのです。

 次に、1人事務所から5人規模の事務所を合わせると、実に68.65%にも達します。約7割が小規模法律事務所に属すると言えます。

 6人~10人規模になると、一応中堅の法律事務所と言えるでしょう。この規模の事務所は、わずかに約12%に過ぎません。
 10人を超える事務所から、1桁台になります。

3 大規模事務所(弁護士数)ランキング

 前記の週刊ダイヤモンド47頁を参照に、所属弁護士が多い順番に、大規模事務所ランキングを作成してみました。

順位   事務所名                          弁護士数
1位 西村あさひ法律事務所(東京)                 425人
2位 長島・大野・常松法律事務所(東京)              329人
3位 アンダーソン・毛利・友常法律事務所(東京)         277人
4位 森・濱田松本法律事務所(東京)                276人
5位 TMI総合法律事務所(東京)                  221人
6位 東京青山・青木・狛法律事務所(東京)            149人
    ベーカー・アンド・マッケンジー外国法事務弁護士事務所
7位 シティユーワ法律事務所(東京)                106人
8位 弁護士法人大江橋法律事務所(大阪)             96人
9位 渥美総合法律事務所・外国法共同事業(東京)        80人

※なお、弁護士数は、2009年8月現在の数字だと思われます。
 また、カッコ内は、事務所の所在地を書きました。弁護士法人で従たる事務所を設置している事務所については、主たる事務所の所在とを記載しました。