栃木県で、最近、最も話題となった刑事関連ニュースは、旧今市市(現日光市)の女子児童殺害事件の被疑者が逮捕されたことでしょう。被疑者は、もともと商標法違反などの容疑で逮捕され、その際に今市の事件についても自分が犯人であることをほのめかしていた・・・というのが4月中ころに耳にした経過でした。期間が空いた理由はわかりませんが、当初の供述の裏付けをとるなどして、この時期に逮捕とすることを決めたということでしょう。

栃木へ来てから、警察署を始め、いろいろなところでこの事件に関するポスターなどを見かけていました。本件については、警察の捜査では早い段階で被疑者が線上に上っていたらしいにもかかわらず、その後今日に至るまで長い時間が経っていることなどから、色々と批評はなされているようです。ただ、ともかくも被疑者の逮捕に至るところまで来たのは、事件を風化させることなく粘り強く解決を目指した警察、あるいは栃木県社会の得た成果と言っていいのではないかと思います。

さて、被疑者は今のところ事件について少しずつ供述を続けているようです。彼が犯人であることに間違いないのであれば、早期に事件の全容、背景を明らかにするよう、取調べに誠意応えてもらいたいです。

この事件は、これから捜査が進み、被疑者の供述その他の証拠が揃えば裁判に移ることとなるでしょう。失われた命は還らないとはいえ、事件の真相が明らかになり、然るべき償いと報いが示されることが手向けとなることを願います。