今日、朝のニュースをみていたら、石原慎太郎都知事が突然ワシントンでの講演で「尖閣諸島を東京都が買う」と言い出したということで物議をかもしていました。

 ワシントンでそんなスピーチをしたわけですから、けっこう中国に与える刺激もすごいでしょうね。

 ところで、尖閣諸島を「買う」とは、いったい誰から買うのでしょうか。

 ボクも知らなかったのですが、尖閣諸島って、その一部を除き、ある日本人が個人所有しているそうです。
 そして、その個人所有の土地を国が借りているとか…。しかも、賃料がすごいんです。そのニュースによると、年間で2500万円。土地のオーナーは高額所得者ですよ、

 さらに、石原都知事の話によると、実務者レベルで交渉は上手く進んでいるということです。年間の賃料が2500万円の土地を買うと、いったいいくらになるんでしょう?

 この「東京都による尖閣諸島の購入問題」には、2つの問題があると思います。

 1つは、そもそもこれは東京都という1自治体の政治マターなのか、という点です。

 素朴に考えれば、国政レベルで考える問題です。前から思っていたんですが、石原都知事って、実は地方政治よりも国政に関心がある人ですよね。そんなに国政に関心があるなら、国会議員に戻るべきだと思います。

 もう1つの問題は手続論です。そもそも、東京都が尖閣諸島を買うには東京都議会の議決が必要なはず…。それはこれからやるということなのかもしれませんが決議も経ずに地権者と交渉を進めるのはいかがなものでしょうか。都民のひとりとしても、ちょっと納得できません。

 もしこれが東京都ではなく国レベルの話であれば、尖閣諸島の購入を支持してもいいと思っています。中国との外交問題はあるけれど、島を個人が所有しているというのは、あまり正常なことではないと思います。

 この問題に対して、都議会がどう反応するのか楽しみです。