弁護士 金﨑 浩之 

 今日は、八王子中屋ジムでボクシングの練習をしてきました。

 たまたまもうすぐ試合が迫っているプロボクサー同士のスパーリングを見ることができました。

 その両選手は、ひとりがインファイト・スタイルを得意とする選手で、もうひとりはアウトボクシング・スタイルを基本とする選手だったので、見ていてとても勉強になりました。

 足を使ってフットワークで巧みにパンチをかわしていく選手に対して、ファイタータイプはどう攻めるのか?これが見物でした。

 すると、驚いたことに、ファイターは、リングの上を(フットワークではなくて)歩いていました。
 相手が逃げれば、どんどん逃げた先に歩きながら追い詰めていく。もちろん、歩いている間はパンチは出せません。
 逃げ切れない場所まで歩いて追い詰めて、相手の足が止まったらそこで殴るんです。逆にそれまでは手を出さない。非常に単純で分かりやすい戦術でした。

 ボクが以前、インファイターのスタイルで、アウトボクシングを得意とする相手とスパーリングをやったとき、フットワークでステップ・インしながら左ジャブを出すというスタイルで攻めたんですが、ボクが一歩踏み込めば、相手も一歩下がる、という具合に、なかなか距離が詰まっていかない。
 だから、ボクの攻撃はほとんどがフットワークでさばかれてしまいました。

 でも、今回のスパーリングで見た選手は、一切手を出さず、しっかり顔面の前でガードを固めて、相手の足が止まるまで、歩きながら追い詰めるという戦い方をしていなんです。

 なるほど、これならば相手をコーナーに追い詰められる、と思いました。

 でも、歩きながら追い詰める戦法のリスクもあります。

 歩きながらパンチは出せませんので、こちらが歩いて距離を詰めてくるのを相手が待ち構えて、いきなりカウンター・パンチを入れてきます。

 したがって、その際に相手のパンチをもらわないようなディフェンス力が必要となるのです。

 でも、強力なディフェンス力をモノに出来れば、この攻撃スタイルはけっこう有効だと思います。

 なぜかって、当然、相手にプレッシャーをかけられますから。

 追い詰めてインファイト・スタイルで挑んでくる選手に対して、足を使って逃げるのは、できればインファイトで戦いたくないと思っているからだと思います。
 そういう選手にとって、どんどん距離を詰められることには、かなりのプレッシャーを感じるはずです。

 もっとも、インファイト・スタイルを身につけるためには、当然にその前提として、”至近距離での打ち合いが得意”でないと話になりません。
 そうでないと、相手がインファイトを迎え打つ覚悟で挑んできた場合、逆に返り討ちにされてしまいますから。

 そこで、ボクの今後の課題です。

1、至近距離での打ち合いの訓練をする。

2、接近する際のディフェンス力を強化する。

このふたつが必須の前提条件になると思います。

がんばります。