先日、とある山中で自動車を運転していたところ、路外から突然シカが飛び出してきてヒヤリとしたことがありました。
 あれだけ大きな動物と衝突してしまうと、こちらも無事では済まなかったでしょう。
 もともとシカのすみかだった山の中に勝手に道路を通し、気ままに自動車を走らせているのは我々人間の方ですから、シカに文句を言えた立場ではありませんが、手もとにあった資料をひもとくと、平成23年の1年間に、エゾシカに関係して生じた交通事故は、北海道だけで2300件を超えるとのこと。新東名高速道路が開通した直後、動物との接触事故が生じた件数は1か月間に77件にも及ぶそうです。シカ以外にも、イノシシやクマなど、大型の動物が道路内に侵入してくることは決して稀ではありません。

 さて、動物との間で交通事故が生じたとき、賠償責任はどのように生じるのでしょうか。