こんにちは。2015年初のブログ投稿となります。本年もよろしくお願いいたします。
さて、本日は今まであまり触れたことのない話題に触れます。性同一性障害の人の婚姻というテーマです。

性同一性障害の方であっても、今は、家庭裁判所の審判を受ければ、民法その他の法令の適用上、生物学的な性ではない他の性別に基づく扱いを受けることができます。ですから戸籍上の異性とであれば、性別変更前の性に関わらず法律上の婚姻することができます。
しかしながら、そのような家庭裁判所の判断を受けるのは容易ではなく、性同一性障害の方の大半が、まだ戸籍上で生来の性のままでいるのではないかと思います。
そうすると、当然、法律上の婚姻はできないということになり、いわゆる事実婚を選ぶしかなくなってしまいます。異性カップルにおいても事実婚を選択するケースは多々ありますが、同性カップルにおいては、事実婚しか選択肢がないというところにもどかしさがあると感じます。
同性カップルでは、法律婚ができないがゆえに、カップル解消しても離婚のときのような財産分与を受ける権利もありませんし、パートナーの相続人にもなれません。

最近では、このような不利益を回避するためにいわゆる「パートナー契約」を結んだり(同居義務や扶助義務、財産の管理などについて定める)、互いに遺言を書いて他方パートナーが遺産を得られるようにするなどの対応をすることも多くなってきているようです。

一番大きな問題は、親子関係の問題でしょうか。性別変更の審判を受けて男性になった女性(夫)と他の女性(妻)が法律婚をし、妻が他の男性から精子を受けて子を産んだというケースで、戸籍上も嫡出子としての扱いを受けることが認められたという判例(最高裁平成25年12月10日決定)はあります。しかしながらこれも、性別変更の審判を受ける→法律婚という流れが前提になっていますので、同性事実婚カップルであれば、夫が妻の子と親子関係を結ぶには養子縁組を経る必要があります。異性事実婚カップルなら、認知という方法で親子関係を形成できますが。

外国では同性カップルの法律婚が認められているところもありますが、日本ではまだまだでしょうね。でも、仕事柄、離婚の相談をしばしば受けている身としては、異性カップルよりも同性カップルの方が絆が強いように見えることもあり、なんだか複雑な気持ちです。