こんにちは。梅の花がちらほら咲いて、春だなあと感じる今日この頃です。

さて、最近、私のところに、立て続けに、学校関係のトラブルについての法律相談がありました。
学校関係のトラブルとひとくちに言っても、生徒が学校の先生から性的嫌がらせを受けたというものから、学校の先生の教育指導について不満があるというものまで、さまざまです。

性的嫌がらせ(セクハラ)は、法的問題であるとはっきりいいやすいので、弁護士としては、ある意味、対応しやすいです。金銭による損害賠償請求という解決方法もありえます。
しかし、学校関係のトラブルの相談で多いと感じるのは、このように法的問題であるとはっきりいえるものより、そもそも法的問題といえるのかどうか、あいまいなものです。どうしてそういう相談が多いのかと考えを巡らせると、生徒の親が学校に苦情を言うと、「モンスターペアレント」と言われたりしかねない、という生徒の親側の配慮が働いているからではないかと感じます。
一般の方にとっては、「どこまでが正当な主張なのか」というのは判断しづらいこともあるかと思います。しかし、そのために、本来すべき主張を我慢しすぎるのもよくないことです。

そこで、とりあえず弁護士に相談するというのは、たしかに良い方法かもしれません。
私が今まで受けた相談の中にも、一見、法律問題ではないのですが、放置することによって法的問題に発展しうるものではないかと感じられるものが何件もありました。そういうケースは、相談段階では、損害賠償請求という金銭解決になじまないものがほとんどです。そのため、まず、どうしてあえて今、その問題について学校に伝えなければならないのか、どうしてわざわざ弁護士が介入しているのか等について、将来の法的問題発生の可能性に触れながら説明し、解決策を探る所から始めていきます。実際これで、法的問題に発展せずに円満に解決できることもよくあります。

たいてい、学校側は、生徒との間で争いたいわけではないと感じます。落ち着いて話合いをしようともちかければ、学校も誠意ある対応を見せます。
「モンスターペアレント」と言われるかも、と不安に思って言いたいことも言えないでいる方、一度ご相談にいらっしゃってはいかがでしょうか。