こんにちは。夏至も過ぎてもう1年の約半分も過ぎたのか、と感じる今日この頃です。
 さて、本日は、訴訟手続中に当事者(原告、被告)が亡くなったときの話をしようと思います。

原告や被告が亡くなった場合の流れ

 訴訟手続中に当事者が亡くなることは、まれにあります。そのような場合のために、民事訴訟法に手続が定められています。
 訴訟手続中に当事者が亡くなると、基本的にはそのときに訴訟の進行がいったん止まり(これを「中断」といいます。)、相続人が訴訟を引き継ぐことになります(これを「受継」といいます。)。

 しかし、当事者に訴訟代理人が就いているときには、中断はせず受継もありません。ただ、実務上は、訴訟代理人が就いていても、「訴訟手続受継の申立書」というものを提出します。
 では、当事者が死亡するとすぐに相続人が訴訟を受継して訴訟手続きを進めることができるかというとそうではありません。もとの当事者が死亡してから3か月間は、受継できないことになっています。これは、3か月間は、相続放棄ができるので、相続放棄できる期間内は、まだ誰が相続人になるのか、すなわち訴訟を受継すべき相続人が誰なのか確定しないためです。