1 自民党の強い地域
今回の選挙で、これだけ強い逆風が自民党を襲ったのに、自民党が選挙に強い地域ってあるのでしょうか。
そこで、自民党が過半数以上を占めた選挙区を有する地域はどこかを調べました。以下の通りです。
自民党の勝敗
青森県 4選挙区中 3勝1敗
富山県 3選挙区中 2勝1敗
福井県 3選挙区中 3勝0敗
鳥取県 2選挙区中 2勝0敗
島根県 2選挙区中 2勝0敗
山口県 4選挙区中 3勝1敗
愛媛県 4選挙区中 3勝1敗
高知県 3選挙区中 3勝0敗
熊本県 5選挙区中 3勝2敗
鹿児島県 5選挙区中 3勝2敗
宮崎県 3選挙区中 2勝1敗
2 補足
ちなみに、自民党が強いと思われるこれらの地域を詳細に検討してみると、必ずしも崩せない牙城とは言えないようです。
例えば、自民党が全勝した富山県。1区では当選した自民党の稲田氏が78,969票に対し、民主党の笹木氏は72,119票を取っており、僅差の勝利です。2区も自民党の山崎氏80,033票、民主党の糸川氏78,496票と僅差。3区の自民党高木氏80,724に対し、民主党松宮氏は74,158票とこちらも僅差です。
高知県も自民党が全勝してますが、こちらの3選挙区もはやり僅差のようです。
そうすると、自民党を支持する傾向のある地域性というのは特段なさそうです。結局、その自民党の議員が、どれだけ地元の地盤を強固にしているかという問題に帰着し、特に県民性から顕著な傾向はうかがえないと思いました。
この点、参考になるのが福岡県です。福岡県では、11選挙区中、民主党が7選挙区を押さえたのですが、麻生元首相が立候補している福岡8区では、当選した麻生さんが165,327票と大量得票したのに対し、次点の民主党候補・山本剛正氏は96,327票で、約7万票の大差をつけられています。一番落選しなければならなかった人が圧勝です(笑)。これなら麻生さんも選挙が恐くないわけです。