タイ北部にチェンマイという都市があります。

 一応、バンコクに次ぐ第二の都市と言われていますが、バンコクと比べればかなり田舎です。北部に位置するため、夏でもタイの割にはけっこう涼しいです。また、周りが山に囲まれているため、トレッキングなども人気があります。タイ北部の山岳地帯の「首長族」を訪問するツアーもあります。ボクは参加したことありませんが…。

 さて、ボクが初めてチェンマイを訪れたとき、チェンマイ大学の女子大生と友だちになりました。

 その女子大生と一緒に食事をしたときのことです。地元の女の子と観光客の間での、ありがちな会話からスタートしたんですが…。

女子大生 「日本へはいつ帰るんですか?」

 普通であれば、正直に答えると思うんですけど、ボクは次のように答えました。

ボク 「それは君次第だよ。明日かも知れないし、1年後かもしれないし…。もしかすると、ずっと帰らないかもしれない」

 まだ彼女と出会って10分程度です。

 このときの彼女の反応はというと…、苦笑。

 次の彼女の質問も、観光客に対するよくある質問でした。

女子大生 「タイには遊びに来たんですか、それとも仕事ですか?」

 普通は、このどちらかですよね。当時、ボクがタイに仕事の用事などありませんでしたから、「遊びにきた」と答えるべきだったんですけど、ボクは次のように答えました。

ボク 「お嫁さんにしたい女性を探すため、世界を放浪しているんだ。フランスも行ったし、イタリアもギリシャも行ったけど、見つからなかった。でも、やっとここでみつけたよ!」

 この段階で、彼女と知り合って15分程度です。

 ちなみに、ボクは、フランス・イタリア・ギリシャには一度も行ったことがありません(笑)。でも、ここが重要なんです。カンボジア・ミャンマー・ラオスの女と比較しても意味ありませんから…。

 ところで、このときの彼女の反応はというと…、やっぱり苦笑。

 そのあと、2人の関係がどうなったかはご想像にお任せします。

 でも、帰るとき、この子はボクを空港まで見送りに来てくれました。

 ボクは、後ろ髪引かれる思いで、「また絶対来るかなね!」と言って、彼女と別れました。

 旅先で出会った女性に空港まで見送りに来てもらうのって、けっこう旅の醍醐味です。