ボクが過去に経験した離婚調停事件で、童貞と処女の男女が結婚し、早晩に関係が破綻した興味深い事案があります。

 ボクの依頼者は女性のほうでした。

 彼女は結婚するまで純血を守るという、今時珍しい女性でした。そして、結婚相手の男性も童貞がいいという考え方の持ち主でした。そこに、何か運命的なものを感じるそうです。お互いに他の異性を知らないという意味で…。

 そして、めでたく童貞君と結婚したわけですが、1ヶ月で破綻。理由は夫の性的不能でした。

 性的不能は立派な離婚原因になります。さっそくボクは離婚調停を申立てましたが、相手方である夫の言い分を聴いて真相が見えてきました。彼は、正確には性的不能ではなく早漏だったんです。

彼女 「早漏も立派な性的不能にはいると私は思います!」

ボク 「いや~、早漏というのは喜ばしいことですよ…」

彼女 「えっ?、ど…どうしてですか…」

ボク 「早漏ということは、要するに、彼はあなたに魅力を感じている証拠です。6ヶ月もすれば嫌でも遅漏になりますっ。」

彼女 「………」

ボク 「遅漏ならまだいいですよ。ボクなんか、最近ではイッたふりですから…」

彼女 「………」


 さすがに今のところ早漏を離婚原因として認めた判例は見あたりません。

 この2人のカップルは調停で離婚しましたが、やっぱり結婚する前にある程度は経験積んどくべきですね。