弁護士 金﨑 浩之 

 今日、朝のテレビ番組でおもしろい議論が放送されていました。

 最近、車内で、子供を座らせて親が立っているシーンをよく見かけますよね。

 これについて、50代の主婦の約80%が、「親の躾がなっていない」という意見を持っているそうなんです。

 年長者を敬う習慣を子供のうちから身に着けさせるためには、座席が空いたら親が座り、子供には立たせておくべきだ、ということだそうです。

 この意見に対して、あのデヴィー夫人は猛反対しておりました。親は、幼い子供を守ってあげる存在なのだから、子供を座らせてあげるべきだ、それが親の愛情だ、と申しておりました。
 年長者を敬うとかお年寄りに席を譲るといったマナーは、別途教えればいいと…。

 デヴィー夫人の意見はよくわかるのですが、彼女は女性ですから、”母親”の目線で考えていると思います。

 子供の教育を考えるとき、父親と母親とでは役割が違うと思いますので、分けて考える必要があるのでは…。

 また、対象となる子供の教育を考えるときも、その子が男の子なのか女の子なのかで話が違ってくるのではないかと思います。

 そうすると、パターンは次の4通りあることになりますが、ボクの考えはこうです。

 母親と息子 → 子供が座る。

 母親と娘 → 子供が座る。

 父親と息子 → 親が座る。

 父親と娘 → 子供が座る。

 ボクは、親が母親の場合、その子供が男の子であろうと女の子であろうと、子供を優先的に座らせたほうがいいと思います。
 なぜなら、子供に対して愛情を注ぐことが母親の重要な役割だと思うからです。

 これに対して、父親の場合、もう少し厳格さがあってもよいのではないでしょうか。特に、子供が男の子の場合、立たせておいたほうがいいと思います。マナーの問題というよりは、しんどいことを我慢させる習慣を身に着けさせるという意味で。
 でも、子供が女の子だった場合はどうでしょうか。
 女の子が立っていて、父親が座っている光景はやはり異様に映ります。

 大人の女性だって大事に扱われているくらいです。大概の男は、ガールフレンドや奥さんに座らせてあげるのではないでしょうか。
 それなのに、躾だからと言って、父親が座り女の子を立たせておくのはバランスが悪いと思います。