弁護士 金﨑 浩之 

 今日は、八王子中屋ジムの選手が試合に出るので、ボクシング観戦に行ってきました。場所はいつもの後楽園ホールです。

 その選手は、なかなか凄い選手で、アマチュア・ボクサー時代に5冠の戦歴を持っています。

 5冠というのは、例えば、インターハイとか国体とか、何でもよいのですが、アマチュアのボクシングの試合で、5つの優勝歴があるということです。

 前回もこの選手の試合を観に行きましたが、その時もKO勝ちしていました。プロデビューして2戦目です。
 ということで、プロデビュー3戦目の今回も当然勝つんだろうなと思いきや、KO負けしてしまいました。

 実は、今回の対戦相手は、フィリピン1位のボクサーで世界ランキングもしている選手でした。
 わずか3戦目でなぜこんな強い選手とマッチ・メイキングしたのか。

 ここからがボクシングのおもしろいところですが、まずアマチュア5冠という経歴があると、マッチメイキングも難航します。例えば、プロ・デビューして3戦目程度の他の選手はやりたがらないでしょう。やる前からかませ犬にされているようなものですから。
 したがって、マッチ・メイキングの相手もある程度の水準の選手に限定されてしまいます。

 次に、強い選手と早めに対戦して勝っておけば、ランキング入りも早くなります。
 例えば、辰吉選手はプロデビューわずか8戦目で世界チャンピオンになっていますし、井岡選手(甥っ子のほうです)は7戦目で世界チャンピオンになっています。
 そのためには、ある程度強い対戦相手を倒しておかないといけません。

 そう言えば、もうすぐあの金メダリストの村田選手のデビュー戦がありますが、いきなり東洋太平洋チャンピオンとやるんですよ。日本チャンピオンもすっ飛ばして…。

 アマチュア時代に輝かしい戦歴を残している選手って、こんなマッチ・メイキングになる傾向があるんです。

 それを考えると、アマチュア5冠の選手がプロ3戦目でフィリピン1位の選手と対戦するというのもありなのかなと思いました。

 でも、今回は負けてしまって残念です。
 いずれにしても八王子中屋ジムの有望な選手ですので、次回は是非勝ってもらいたいです。