最近読んだお薦めの本です。
「ベンチャー経営で劇的成長できた理由」都築博志著(明日香出版社)
時給750円のフリーターだった著者が、借金まみれの父親の会社を引き継ぎ、たった3年で年商28億円、従業員数500名の企業に成長させたという成功物語です。
そのエッセンスを簡単に言うと、
従業員満足度の向上
です。
理想ですね。
従業員満足度を向上させて収益が上がるのであれば、ボクもそうしたい。
従業員満足度アップ→会社の業績アップ
は、ビジネススクールで教えている人的資源管理(HRM)でも、流行です。
メンタルヘルスの会社を経営している知人から聴いたのですが、精神的に病んでいる従業員が多い会社ほど業績が良く、逆に従業員の満足度が高い会社ほど業績が悪いのが一般的傾向だそうです。
もしも多くの従業員が”楽して高い給料が欲しい”と考えているならば、従業員満足度を上げるためには、会社をぬるま湯体質にして、かつ賃金を上げてやるしかないですよね。
これだと、業績を上げるどころではなく、会社は確実に傾きます。
都築さんという、この本の著者は、もちろんそんなこと分かった上で、従業員満足度の向上に挑戦しています。
「世界一のオモシロ会社」
にするというのが彼の目標だそうです。
しかし、これには大事な前提があります。
「楽しくやれるには前提がある。それは会社が儲かっていることと、自分がそれに寄与していることだ」と著者は言います。
間違いなく、彼の会社は厳しいのでしょうね。
その厳しさと従業員満足度とで、上手くバランスを取っているのだと思います。
この本は、成功物語にありがちな自慢話ではなく、具体的な施策が詳細に紹介されています。
従業員満足度向上の施策だけではなく、顧客満足度向上の施策まで紹介されていて大変参考になりました。
ボクの弁護士事務所でも導入したらおもしろそうだな、と感じるものもたくさんありました。
売上アップと従業員満足度アップを同時にやりたいと思う経営者にとっては、目から鱗の本だと思いますよ。