昔、女性の監督が女性のために作ったアダルト・ビデオを観たことがあります。

 その時に、「えっ?そうだったのか!」と大変驚きました。その時、ボクら男たちが考えているセックスは明らかに間違っていると思いました。そして、このときに、男と女が別の生き物であることも知りました。

 しかし、です。弁護士になって、ある離婚事件を経験して、また頭が混乱してしまいました。その事件は、妻が不貞行為に及び、ボクが夫の代理人として不倫相手を相手取って訴訟を起こした事件ですが、その妻は、どう見ても男の性欲の行動原理で浮気をしていたからです。
 何がすごかったのかというと、その妻は、同時進行で2人の男性と性交渉に及び、しかもその2人は友だち同士だったことです。しかも、この2人の男性は、お互いにお相手をつとめていることを知っています。要するに、不倫していた女性は、自分の気分次第で、「今日はA君、明日はB君…」みたいなノリでアバンチュールを楽しんでいたわけです(笑)。

 でも、これって、男の性欲ですよね!

 裁判ではおもしろい展開になって、被告の男性たちの証人として、その妻が証言台に立ちました。

 「ごめんなさい。ワタシが悪いんです。この人(不倫相手)たちが悪いんじゃないんです。ワタシがだらしなかったから…。主人に申し訳ない」

 どんな女性が登場するのか楽しみだったんですが、ちょっと残念だったのは、「いかにも」という女性が登場したことです。ボクは、「えっ?こんな人が!信じられない…」という展開を期待していたんですけどね(笑)。

 ちなみに、この裁判は和解で終結したんですが、和解の席で被告の男性たちは責任のなすりあいをしていました。

 「オマエがメインでオレはサブだったはずだ。オマエが多く払うべきだろう…」みたいな(笑)。

 それにしても、このお盛んな女性…。どんなアダルト・ビデオを観るのかな。