弁護士 片山雅也

 

新年あけましておめでとうございます。

今年もよろしくお願いいたします。

 

今回は、秘密保持契約書(NDA)の留意点について、ご説明致します。

企業取引においては、様々な場面で秘密保持契約書を締結することが多いと思いますが、どの点をポイントに秘密保持契約書をチェックしたら良いか、よくわからないといったご相談を受けることがあります。

そこで、今回は、秘密保持契約書におけるチェックポイントを、ご説明したいと思います。

 

1 開示する側か否かの確認

まずは、自社が秘密情報を専ら開示する側か、又は開示される側かをしっかりと確認しておく必要があります。秘密情報を専ら開示する側か、又は開示される側かで、チェックするポイントが異なりますので、当該確認はとても重要になります。

なお、今回のブログでは、秘密情報を専ら開示する側でご説明したいと思います。

 

2 秘密情報の範囲

自社が秘密情報を開示する場合、対象となる秘密情報の範囲が限定されすぎていないか否かを確認する必要があります。対象となる秘密情報を特定し、秘密保持義務を徹底することは良いことですが、あまりにその範囲を限定しすぎてしまうと、後に、あの情報も秘密保持義務の対象としておけば良かった・・ということになりかねませんので、秘密情報の範囲は広めに確保するよう慎重に確認する必要があります。

 

3 開示を許容する第三者の範囲

例外的に開示を許容する第三者の範囲が明確になっているか否かを確認する必要があります。せっかく、開示側の承諾のない第三者への開示を禁止していたとしても、例外的に開示側の承諾無く開示できる第三者の範囲が不明確な場合、秘密保持契約を締結した意義が失われる可能性があります 。

 

特に、例外的に開示側の承諾無き開示が許容される第三者に「関連会社」、「関係当事者」、又は「仲介者」等その文言だけでは、どのような者を意味するのか不明な第三者が含まれている場合には、更にその文言の具体的な意味内容を確認したり、削除を求めたりして、対応することが考えられます。

 

4 利用目的

次に、秘密情報の利用目的を明確にする必要があります。秘密情報の利用目的を明確にすることによって、秘密情報が予想外の対応で利用されることを、その利用目的から制限しておく必要があります。

 

5 複製の可否

秘密情報の複製を自由に認めて良いか否かを確認する必要があります。重要な情報を含んだ書面やデータを開示側の許諾も無く、際限なく複製されてしまうと、秘密情報が流出する危険性が高まります。そこで、そもそも複製の可否についても事前に話し合って、一定の規定を設けておくことが考えられます。

 

6 返還請求

秘密情報を開示側の意思又は一定期間の経過を基づき返還請求できる旨の規定を設けておく必要があります。秘密情報の管理を相手方に委ね続けると、やはり秘密情報が流出する危険性が高まります。そこで、開示側の意思等に基づき秘密情報を返還請求できる規定を設けておくことが重要です。

 

以上