労務管理7

弁護士 佐久間明彦

第1 はじめに

今回は、休憩時間と休日について触れてみたいと思います。

休憩などは、昼食時間等を与えていれば、余り気にせずとも法定の最低条件は充たす場合が多いでしょう。ただ、夜間から始まる労働であるなど、単なる休憩といえどもいつどの程度与えなければならないか知っておく必要はあります。

休日についても、週休2日制が普及した今では、法定の最低条件が問題となるケースは少なくなってきました。とはいえ、法定の休日とはいかなるものを指すのかという基礎知識や、小規模会社などでは、最低限付与すべき休日日数を押さえておくことが重要となってきます。

 

第2 休憩時間

1 労働時間に応じた休憩時間付与

使用者は、1日の労働時間が6時間を超える場合は少なくとも合計45分の、同じく8時間を超える場合は少なくとも合計1時間の休憩時間を、労働時間の途中に与えなければなりません(労働基準法34条1項)。「途中に」ですから、6時間続けて労働させた上で、45分休んでから帰っていいよではダメなわけです。

2 一斉付与の原則

休憩時間は、原則として、事業場で一斉に与えなければならないとされています(同法34条2項本文)。

ただし、例外として、①労使協定による場合(同法34条2項ただし書、②公衆の不便を避けるために必要な場合等(同法40条)、③農漁業等に従事する者・管理監督者等の場合(同法41条)には、上記原則の適用はありません。

3 自由利用の原則

使用者は、休憩時間を自由に利用させなければならないとされています(同法34条3項)。

この原則により、労働者は休憩時間中に労働義務から解放されるのみならず、労働場所から離れる自由をも保障されなければなりません。

したがって、会社は、労働者に休憩時間中の外出を禁じることはできないことになります。

 

第3 休日

1 変形週休制

使用者は、原則として、毎週少なくとも1日の休日を与えなければならないとされます(労働基準法35条1項)。

しかし、同条2項が、4週間を通じて4日以上の休日を与えるのでもよいとされています(変形週休制)。ここから、1週1休という週休制の原則は、実質上、4週4休という変形週休制に緩和されたとみることができます。なぜなら、2項は特に要件を付加してはいないからです。

2 法定休日

上記週休制の法定基準(労働基準法35条)に基づく休日を法定休日と呼んでいます。

3 暦日休日制

休日は、原則として暦日単位で付与しなければなりません。すなわち、何時からでも継続的に24時間休ませればよいということにはならないわけです。

4 休日振替

休日振替には、事前に振替休日の日を指定の上で特定の休日を労働日とする事前の振替と休日に労働させた後に代休日を与える事後の振替があります。

事前の休日振替は、労働契約上特定されている休日を他の日に変更することなので、労働協約・就業規則の定めや労働者の個別的同意が必要です。もっとも、事前の休日振替は休日が変更したにすぎず、従前の休日は労働日となり、その労働日に労働したことになるので、休日労働扱いにはなりません。

これに対し、事後の休日振替は、就業規則等で定められた休日が、休日たる性格を変更されないまま労働日として使用されたわけですから、その休日が法定休日であった場合には、労使協定(労働基準法36条1項)、割増賃金(同法37条)といった休日労働の要件が必要となります。もっとも、週休制(35条)の要件を満たしている限り、使用者は、原則として代休日を付与する義務はありません(例外として同法33条2項の代休付与命令)。