改正貸金業法の完全施行は来年の6月頃だろうというのが大方の予想です(正式にはまだ決まっていません)。
そして、改正貸金業法が、貸金業者に対し、一定数の貸金業務取扱主任者を置くことを義務づけている関係から、去る2009年8月30日、第1回目の貸金業務取扱主任者試験が実施されました。
約4万6,000人が受験したそうです。
出題範囲は、貸金業法にとどまらず、民法、会社法、民事訴訟法など広範囲の法律問題が出題されたとか。
ところで、この試験については、合格に必要な最低点も合格率も一切の情報がありません。したがって、何点以上なら合格できるのか、また、受験者総数の何割くらいが合格できるのか、何も分からない不安な状態で受験をむかえたそうです。
貸金業者にとって、この試験はひとつの頭痛の種になっているようです。なぜならば、もし自分の会社から合格者がほとんど出なかったら、このまま貸金業を継続することも難しくなってくるからです。噂によると、社長自らが受験している会社もあると聴きます。
さらに、これも噂のレベルにとどまりますが、比較的優秀な人材が多い(つまり、有名大学出身者などが多い)大手貸金業者に合格者が偏るのではないかともささやかれています。
もしそのようなことになれば、益々中小・零細の貸金業者は店じまいをせざるを得なくなるのではないか、という危惧感も漂っています。