「事実は小説より奇なり。」(イギリスの詩人バイロン)とはよく言いますが、我々の業務では、まさに小説よりも奇妙な出来事に遭遇することがあります。
 今回は、そのような案件のうち、夫に婚外子がいた場合の法的な問題についてご説明したいと思います。

夫による認知を止められるのか

 そもそも、夫が婚姻外で子をもうけてしまった場合、その子と夫の間に父子関係が認められるのか、いいかえれば、妻は夫の認知を止めることはできるのか、というご相談を受けることがまれにあります。
 しかし、妻が夫による認知(これを任意認知と呼びます。)を法的に止めることはできませんし、夫が婚外子に対して任意認知をしない場合、婚外子やその親権者は夫に対して強制的に認知するよう求めることができます(民法787条)。