2 不貞行為当時既に婚姻関係が破綻していると過失なく信じていた

 婚姻関係が破綻していたとはいえないものの、第三者が過失なく婚姻関係の破綻を信じていた場合にも、当該第三者は責任を負わないものとされています。
 ただし、既婚者であることを知っている以上、「破綻していたかどうか」について慎重な判断が求められるといえます。たとえば、既婚者の女性Aが「夫とはもう何年もうまくいってないの、もうすぐ離婚する予定。」と言っていたとしても、その言葉を鵜呑みにして不貞行為に及ぶべきではなく、本当に婚姻関係が破綻しているかどうか、Aの言葉を裏付ける根拠が必要であると思います。