1 タイ進出支援

 品川区が大田区、横浜市、川崎市と連携して、中小企業のタイ進出を支援する事業を始めるそうです。
 募集対象は、金型や金属加工、機械部品製造などの中小企業です。
 品川区からは6社、大田区からは4社、横浜と川崎は各2社の計14社が参加予定だそうです。
 品川区内の企業の参加費用は、9万4000円(旅費、滞在費、出展物の輸送費を除きます)。
 バンコクで開催される製造業の見本市に参加したり、現地工業団地を視察したり、すでに進出している日系企業との商談会などに参加できるそうです。今年の11月頃を予定しているそうです。

2 タイへの対外投資は安全か

 品川区の地域振興事業部によると、「日系企業も多い。政情も比較的安定している」とか(2009年8月12日付日経新聞朝刊より)。
 報道によると、タクシン派の住民が空港に立て籠もったり、軍がクーデタをおこしたり、一見すると政情が安定しているようには見えません。

 正直言って、政情が安定しているかいないかと問われれば、「安定していない」というべきです。
 現在、民主党が政権を取っておりますが、タイの国民のタクシン人気は依然として強いです。民主党が政権を取れたのも、選挙ではなく軍や裁判所が民主党の味方だからです。
 タクシンが率いていた「タイ愛国党」も、タイの最高裁が葬ったようなものです。
 この国のカントリー・リスクは大丈夫かと疑いたくなるような事態が続発しているんですね。

 しかし、です。治安は悪いのかというと、そんなことはありません。ここがタイの面白いところです。
 実は、タイでクーデタが発生した時、私は仕事の関係でバンコクに滞在しておりました。
 街の中を戦車が走行しているのを見て大変驚きました。

 ところが、タイの軍人さんたちは、非常にサービス精神旺盛で、タイの市民や観光客と戦車の前で記念撮影するくらいです。戦車なんてめったに見られないから、皆集まって仲良く記念撮影……。こんなこと、他の国ではちょっと考えられないです。
 タイの空港がタクシン派の市民に占拠されたときも、バンコク市内はいたって正常。
 なので、安全な国であることは間違いないと思います。