2 現金商売はやっぱり強い!

 先ほどの例では、売掛金債権を特定するための情報収集の困難性が、売掛金債権に対する差押えを困難にしていました。

 ところが、業種によっては、そもそも売掛金債権がほとんどないケースがあるのです。それは「現金商売」です。
 例えば、スーパーマーケットのケースを考えてみましょう。
 スーパーマーケットでは、消費者に対して商材を売却し、消費者はその場で現金で支払います。「掛売り」ではないんですね。このような商売では、売上即現金収入です。
 このような業種を営んでいる債務者の売掛金を差し押さえようとしても、それは無理な相談です。そもそも売掛金がないのですから。
 やはり、現金商売は強いですね。