弁護士 金﨑 浩之 

 昨日、亀田興毅のWBC世界バンタム級タイトルマッチをテレビ観戦しました。
 亀田興毅選手にとっては、7度目の防衛戦です。

 前回の6度目の防衛戦では僅差の判定勝ちで、亀田興毅にとっては、納得のいかない勝利だったようで、試合の後、リングの上で土下座をしていたシーンは記憶に新しいと思います。
 あのような場面で土下座が出来る男って、カッコイイと思いますね。
 とにかく勝てばよいという話ではなくて、彼の中で基準があるんでしょうね。たとえ試合に勝っても、彼の基準を下回っていればそれは勝ったことにならない。
 そのように、自分の中で高い基準を設定している男って、どんな分野でも基本的にすごい人が多いと思います。

 さて、今回の防衛戦ですが、KO勝ちとまではいきませんでしたが、2度のダウンを奪い、判定でも亀田興毅の圧倒的な勝利でした。
 あの試合、ダウンを奪っていなくても亀田興毅の勝ちですよね。有効なパンチが何発も入っていたし、挑戦者のほうが終始防戦にまわっていたし…。

 素人に毛が生えた程度のボクが言うのも何ですが、世界チャンピオンのボクシングはけっこう勉強になります。

 世界チャンピオンだからといって、誰にも真似できないような超人的な技を持っているわけではない。

 たとえば、相手のワンツーに対するディフェンス。亀田興毅は、しっかりガードをあげて顔の前でブロックしていました。ヘッドスリップやダッキングではなくてブロックです。ブロックやパリーはボクシングの初心者が最初に習う基本的なディフェンスです。
 ヘッドスリップやダッキングは、どうしても姿勢を下げてしまいますから、反撃がワンテンポ遅れます。
 顔の正面でブロックしたほうが姿勢を起こした状態ですから、攻撃に繋げやすいはずです。
 ということで、ボクのように素人みたいなボクサーにとっても、参考になるわけです。

 あと気づいた点と言えば、相手の懐に飛び込んでいくときに、自分の頭を下げながら、少し強引に手を伸ばしながら当てていくパンチ。
 懐に飛び込むときに相手のカウンターパンチをもらわないように、頭を思い切り下げているわけですが、そのような姿勢でパンチを放っても効かないと思います。だって、そのような姿勢ではパンチに体重が乗りませんから…。
 でも、パンチを当てていくことで相手にプレッシャーも与えられるし、有効なパンチに繋げるためのチャンスを作るきっかけにはなりえるパンチです。

 ということで、ボクのようなレベルでも、けっこう勉強になりました。

 次は、亀田家最終兵器でしたっけ。

 三男の亀田和毅選手の世界戦です。

 こちらも見逃さないようにしたいと思います。