2.救済を受けるためには

 自賠責保険や任意保険の対人・対物賠償保険は、事故の相手方に対する損害賠償をケアする保険です。これらは、自分自身の怪我等に用いることはできません。
 そのため、いざというときの備えとして、自分のための特約を任意保険等に付加しておくことが望ましいところです。

 物的損害については、車両保険や携行品損害補償特約等に加入していれば、約款に規定された一定範囲内の補償を受けることができます。ただし、車両保険の使用は翌年度の保険等級に影響するため、経済的な側面からの検討は必要でしょう。

 人身損害については、搭乗者傷害保険や自損事故保険、人身傷害保険等を付加しておくことで、約款に規定された範囲内の補償を受けることができます。人身傷害特約は、自損事故保険よりも補償の範囲が広いことから、こちらを選択しておく方が望ましいでしょう。後遺障害が残存するような事案や死亡事案では、補償金額も多額に及びうるところです。

 自動車保険の他にも、生命・傷害保険の契約内容によっては、交通事故による入通院等をカバーするものもありますので、自損事故の場合に限らず、事故の際には契約内容を確認されることをお勧めいたします。